5月25日より映画『友罪』全国公開されます。
主演は生田斗真さんと瑛太さん。
あなたは“その過去”を知っても友達でいられますか?埼玉の小さな町工場に就職した益田は、同日に入社した鈴木と出会う。無口で陰のある鈴木だったが、同い年の二人は次第に打ち解けてゆく。しかし、あるとき益田は、鈴木が十四年前、連続児童殺傷で日本中を震え上がらせた「黒蛇神事件」の犯人ではないかと疑惑を抱くようになり―。少年犯罪のその後を描いた、著者渾身の長編小説。
引用元:Googlebooks
「はっきり言って問題作」とコメントした生田斗真さん。
それくらい重いテーマの映画。
自分の周りに過去の重大事件を起こした犯人だった人がいたら、自分はどうするんだろう?と考えずにはいられない内容です。
この『友罪』は、1997年に神戸で起こった「神戸連続児童殺傷事件」がモデルであると言われています。
実話ではなく、あくまでモデルです。
ですが、原作の薬丸岳氏は、『友罪』はフィクションであってモデルはいないと否定。
「少年犯罪の象徴として酒鬼薔薇聖斗事件に似た事件を組み込んでいる」とのコメントは出しています。
神戸連続児童殺傷事件は『酒鬼薔薇聖斗事件』と呼んだ方がなじみがあるかもしれません。
犯人は”酒鬼薔薇聖斗”の名乗る14歳の少年。
小学生が襲われ2人が死亡、3人が重軽傷を負いました。
この事件は、
- 被害者の頭部が学校正門前に置かれていたこと
- 地元の新聞社に挑戦状を送り付けたこと
- 犯人の少年が普通の中学生だったこと
が世の中に衝撃を与えました。
私は当時小学生だったのですが、すごくショックを受けたことを今でも覚えています。
薬丸岳(やくまるがく)について
この『友罪』の原作を書いたのが薬丸岳氏。
- 本名 薬丸岳(やくまるたけし)
- 1969年生まれ(48歳)
- 兵庫県出身
- 駒澤大学高等学校卒業
俳優、脚本家、マンガ原作者を志しきいたが芽が出ず行き詰っていたところ、第47回江戸川乱歩賞受賞作の高野和明の「13階段」を読んで衝撃を受け、本格的に小説家を目指します。
2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。
『天使のナイフ』は少年法を扱ったもの。
薬丸氏が少年法に興味をもったきっかけになったのが1988年の「女子高生コンクリート詰め殺人事件」でした。
この事件も悲惨なものでしたよね。
人をこんな風に扱えるのかと子どもながらに思いました。
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作品について
刑事・夏目信人シリーズ
刑事らしくない夏目刑事の7つの連作短編集。
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2005 天使のナイフ
妻を殺された主人公は、少年法によって守られているため犯人を知ることができない。
そんな中、犯人であった13歳の少年3人のうち2人が手にかけられた。
動機をもっていると疑われたのは主人公だった。
2006 闇の底
児童への性犯罪がテーマ。
子どもへの性犯罪が起きると同じ罪を犯した者がこの世を去っていく。
「自分の中にもサンソンがいます。
サンソンが悪であるのか正義であるのか正直に言ってわかりません。司法にとっては間違いなく悪であり、大切な人を卑劣な犯罪によって失った人にとっては、もしかしたら正義であるのかもしれない」
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2008 虚夢
娘の命を奪った犯人は統合失調症と判断され、4年で出所。
犯人を街で見かけた主人公の元妻は精神的に追い込まれていくが、そんな元妻を支えようとする主人公。
刑法39条がモチーフになった作品。
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2009 悪党
姉の命を奪われた過去を持つ探偵の主人公。
犯人だった元少年たちを追う一方で、老夫婦からの「息子を手にかけ、少年院を出て社会復帰した男を追跡調査してほしい」という依頼を受ける。
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2011 ハードラック
闇の世界の仕事に手を出した主人公が、放火犯として追われることに!
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2012 死命
自身に秘められた女性を手にかけたいという衝動に悩む主人公がある日、余命を宣告される。
殺人鬼と化した主人公と、それを追う刑事を描く。
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2012 逃走
兄と養護施設で育った主人公。ある日兄は事件を起こし、主人公のもとを去ります。
今まで自分が知ろうともしなかった事実を探り始める主人公。
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2013 友罪
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2014 神の子
殺人事件の犯人として逮捕された主人公には戸籍がないが、知能指数がIQ161以上の天才。
孤独な天才主人公にかかわる人々とのドラマ。
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2015 誓約
ある事件の犯人が出所して来たら手にかけると誰かと約束している主人公。
家族と穏やかに過ごしていたところへ「犯人たちは出所している」という手紙が届く。
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2015 アノニマス・コール
娘を誘拐された主人公。3年前に濡れ衣を着せられ警察をやめたことと関係が?
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2015 Aではない君と
「心と体と、どっちを壊した方が悪いの?」息子が主人公に向けた問い。
離れて暮らす息子が死体遺棄事件を起こし逮捕される。
刑法10条の『付添人制度』のもと自ら息子の付添人になる。
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2016 ラストナイト
人生の半分以上を刑務所で過ごした主人公が4回目の出所をするところから始まる。
主人公とかかわりを持ったことのある5人の視点から物語が描かれている。
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2017 ガーディアン
匿名生徒による自警団「ガーディアン」によって治安が守られていた中学校に赴任してきた主人公。
主人公が学校の秘密に気づくと少年少女たちが一変した!
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受賞歴
2005年 – 「天使のナイフ」で第51回江戸川乱歩賞受賞。
2007年 – 「オムライス」で第60回日本推理作家協会賞(短編部門)候補。
2011年 – 『ハードラック』で第14回大藪春彦賞候補。
2014年 – 『友罪』で第35回吉川英治文学新人賞候補。
2014年 – 「不惑」で第67回日本推理作家協会賞(短編部門)候補。
2016年 – 『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞受賞。
2017年 – 「黄昏」で第70回日本推理作家協会賞(短編部門)受賞。
引用元:Wikipedia
映画化・ドラマ化された作品はあるのか
映画化された作品はまだ過去にはなく、今回の『有罪』が初めてです。
ドラマ化された作品は3つ。
『悪党』『刑事のまなざし』『天使のナイフ』
『悪党』は、2012年フジテレビの金曜プレステージ枠で放送されました。
主演はタッキーこと滝沢英明さん。
『刑事のまなざし』は、夏目信人シリーズの1つです。
2013年にTBS月曜ミステリーシアター枠で放送。
主演は椎名桔平さん。
『天使のナイフ』は、2015年、WOWOW連続ドラマW枠で放送されました。
主演は小出恵介さん。
まとめ
薬丸氏の作品はどれも読み入ってしまいそうな作品ばかりですね!
映画『有罪』もその世界に入り込んでしまうほどの魅力的な作品であることが期待できます♪
公開されたらぜひ劇場へ( `ー´)ノ
原作を読んでから映画を観るのも楽しいのでは?
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