ナメクジを食べた人が亡くなったというニュースがありましたよね。
酔っぱらった時、遊び半分でふざけてナメクジを食べたら広東住血線虫になってしまい、8年間昏睡状態で2018年11月2日に亡くなってしまいました。
私たちが普段生活している中でナメクジを食べることはまずありませんが、万が一のときの為に、症状や治療法など知っておきましょう!
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広東住血線虫について
まず、広東住血線虫を聞いたことがない方もたくさんいらっしゃると思います!
広東住血線虫症は、(カントンじゅうけつせんちゅうしょう)と読みます。
まず、以下のスレッドを理解するためには、広東住血住血線虫の生態を知る必要があります。彼らは、貝類(淡水・陸生)の体内で幼虫期を過ごし、家住性ネズミ(ドブ・クマネズミ)の体内で成虫まで成長します。感染貝や待機宿主を哺乳類や鳥類が食べると、脳に侵入して病気を起こします。 pic.twitter.com/p6LzmWRWX5
— 日獣大 獣医寄生虫学教室 (@VetPara_Nvlu) 2018年11月12日
「広東住血線虫」とは、広東住血線虫の幼虫寄生を原因とする人獣共通感染症です。
広東住血線虫の終宿主はネズミ。
ネズミから排出された第1期幼虫が、中間の宿主であるナメクジ類に摂取されると、ナメクジ類の体内で第3期幼虫まで発育してしまうのです。
このナメクジ類が、ネズミに摂取されると第3期幼虫は中枢神経に移動してしまい、第5期幼虫まで発育します。
そして、第5期幼虫は肺動脈へと移動して成虫になるのです。
中間宿主が待機宿主に摂取されると第3期幼虫のまま寄生します。
待機宿主というのは、寄生虫の発育環において必ず必要なわけではありませんが、終宿主と中間宿主との間にいることにより、終宿主への感染を増加させる役割を果たす動物です。
中間宿主や待機宿主に汚染された食品を摂取してしまうと、人間にも寄生してしまいます。
そして人間の体内に入ってしまった第3期幼虫の多くは、中枢神経へと移動。
そのため出血や肉芽腫形成、好酸球性脳脊髄膜炎などを引き起こしてしまうのです。
ナメクジ類に汚染された食品を食べると人間にも寄生してしまうということが、何より怖いですよね。
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日本でにもいるのか
広東住血線虫は、日本にいる私たちでも感染する恐れがあるのかどうか気になるところ。
調べてみたところ・・・感染するかしないかで言えばします。
1964年に、沖縄産のネズミから本成虫が発見されました。
さらにその後は日本各地のネズミ、そして中間宿主においての感染があることがわかったのです。
1970年には、沖縄県での感染された患者を発見しました。
現在では沖縄県のみならず、北海道,東京,神奈川,静岡,島根,高知,徳島,鹿児島県などを含めて、34人もの感染者の患者が出てしまったことが報告されています。
外国だけではありません。
日本にいる私たちでさえ感染してしまう恐れがあるのです。
まだ綺麗な日本はそこらじゅうに、ネズミやナメクジ類がいるわけではないですが・・・いないわけではないですよね。
田舎や、夜の繁華街にはネズミはたくさんいます。
もしかしたらそのネズミたちに、本成虫がいるかもしれないのです。。
万が一、ナメクジ類を触ってしまった場合には手を清潔に洗うことが大切です。
また、野菜にナメクジが付いていた場合には野菜を丁寧に洗ってください。
キャベツやレタスなど中の方まで見えない野菜は、ナメクジ類が付いてしまっている場合もあるかと思います。
新鮮でおいしい野菜の証拠でもあると思うのですが、食べる際にはしっかりと一枚一枚洗うことがとても大切ですよ。
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症状や治療などについて
まず、2〜35日(平均16日)の潜伏期の後、感染症状が出てきます。
その症状というのは微熱から少し高めの発熱、または激しい頭痛、悪心、嘔吐、脳神経麻痺など。さらには筋力の著しい低下、知覚の異常、四肢(足や手がとても痛くなる)の疼痛など。
他にも複視、運動失調になる場合があり、なんと感染してしまった時に虫の数が多い場合には昏睡に陥ったり、死亡する場合もあるのです。
だいたいの場合は、症状が2〜4週間続くのですが自然によくなっていきます。
ですがまれに失明、知能遅延、てんかんなどの後遺症が残ってしまう場合もあるのです。
とてもまれな場合ですが、後遺症が残ったり、酷い時には昏睡に陥ったり、死亡したりと本当に人生を変えてしまう寄生虫なのです。
危険な寄生虫なのにも関わらず、特効的な治療法は現在見つかっていません。
治療の主体は対症療法になります。
まずは、感染予防したいですよね。
ワクチンのようなものはもちろんないので、感染予防のためには、中間宿主(ナメクジ類)や待機宿主を食べないこと。
また野菜などはしっかりと洗うということです。
予防法は、自己責任でしっかりと予防しましょうね。
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まとめ
とにかく、最悪の場合は死に至ってしまうということを覚えておいてください。
しっかりと野菜などは洗う事。遊びや、ふざけてナメクジ類などは絶対に食べないでくださいね!
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